「……ねえ、最近、むせること多くない? さすがに病院に行ったら?」



「い、いや、大丈夫」



「全然、大丈夫そうじゃないけど」



「あのさ、俺とお前が同室とかさすがにマズいだろ。義理の姉弟とはいえ、俺たち、血つながってないうんだぞ。同い年だぞ?」



「だって、いつもと変わらないよ。毎晩、寝るまでぐだぐだ話してるし」



「別室で寝るのと、同室で寝るのは全然意味が違うだろっ!!」



「でもさ、私たちが一緒にいたら、結局なにもできないでしょう? 家にいるのと変わらないよ?」



「そんなに、親にいかがわしいことさせたいのかよ。変態か」



「そうじゃないけど、せっかく結婚したなら幸せになって欲しいし」



「まあな」



ため息ついて、スマホを置いたアリスから、アリスの部屋に視線をうつす。