「アリス、万が一にもやってみようかな、とか思っちゃダメだからね! 


アリスがこんなところでバイトしたら、アリス目当ての男が押し寄せて大変なことになるよっ! 事件だよっ」



「それは、ホントに。ただ、王女を見ながら、牛丼を食したい欲求も……」



「王女って?」



きょとんと答えると、奥から短髪のがっしりとした大学生らしき男のひとが、ぴょこっと顔をだす。



「あ、蕪村さん、友達きてるんだ? うわっ、めちゃくちゃレベル高っ! すげえな、いまどきのJK」



「そういう目で見るなら、訴えます」



汚らわしいものを見るように、その大学生らしき人をにらみつけている蕪村さん。