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A組の教室に入る前に、また教室内が騒がしくなっていることに気がついた。


まさかと思い足早に教室にむかってドアを開いた。


教室の中央にクラスメートたちが集まっているのが見えた。


また咲たちがなにかしているんだろうか。


そう思ったが、咲と光の2人は自分の席に座っていることがわかった。


ただ、真里菜の姿が見えない。


教室内を気にしながら自分の席に座ったとき、教室の輪の中から真里菜の声が聞こえてきた。


「本当にビックリしたよ! 宝くじを買ったことも忘れてたんだから!」


興奮気味にそう言う真里菜にあたしは首をかしげた。


宝くじ?


「真里菜、前に一枚だけ宝くじを買ってたんだって。それが大当たりしたらしいよ」


クラスメートのささやき声が聞こえてきてハッとした。


真里菜の願いはお金を手に入れることだった。


それが叶ったのだ。


またしても願いが叶っている事実にあたしは驚愕した。