…涼くんって。
意地悪なのに優しくて。


ちょっとわかんない。


赤くなった顔を見られないように、隣の卓球ブースを見ながら歩いていると。





「あっ」



……思わず卓球が見えない、涼くんの逆側に移動し、隠れるように制服を掴んでしまった。


「え?なに、危ないんだけど」


私の急な行動に涼くんは、驚きながら、ボールを持っている態勢を整える。