元々、社交性があるほうじゃないし、こればかりはしょうがない。
明日から頑張ろうと、ハンカチで顔を拭きながら思う。

正直、ハンカチでは全然拭ききれないのだけれど、何もしないよりは、と肩にも手を伸ばしたところで…。




パサッとジャージがかけられた。



「え」、とつい声がでて、顔を上げると。




少し俯いて立っている、男子。

同じ高校の制服だった。