まずは望愛ちゃんに心から謝ろう。

 望愛ちゃんを大事にすることで罪を償って、望愛ちゃんに猛アタックを仕掛けるから。

 望愛ちゃん、覚悟しててね!




「譲君からの宝物……私も……探していい?」


 ノートを大事そうに抱える姉さんに


「お兄ちゃんも、絶対に喜びます!」


 望愛ちゃんは、瞳がなくなるほど微笑んだ。



 その笑顔が湖に降り立った妖精みたいにキラキラで、可愛くて


 今日からラビー王子と譲さんの魅力を、勉強し直しだな。


 望愛ちゃんに振り向いてもらえる男になろうと、俺はひそかに決意を固めた。