俺と姉さんは、大好きな人を死に追いやった罪を背負うのが苦しすぎたんだ。

 誰かにこすりつけ罪をごまかさないと、生きてこられなかったんだ。



 俺は譲さんの笑顔が大好きだったのに、思い出すと心がえぐられたように痛む。



 思い出したいのに苦しすぎて。
 
 でも譲さんとの日々は、一生の宝物で。

 3年以上、自責の苦しみの渦から抜け出せなくて。

 俺も姉さんも我慢の限界で、本当に苦しくて耐えられなくて。

 俺らの罪を望愛ちゃんのせいにすることで、苦しみの業火から逃げてきたんだ。