『俺さ星羅を大事にしたいし、妹離れが必要じゃん?』


『どんだけ姉さんのことが好きなんですか?』


『同じ中学だったら、昼休みの星羅を空き教室に監禁したいくらい?』


『その恋心は、犯罪の一歩手前のような……』


『話が逸れたけどさ、リク、今度俺の妹に会ってくれない?』


『いいですけど……』


『俺を楽しませるのが得意なリクなら、望愛のことをバンバン笑わせてくれそうな気がするからさ』



 結局望愛ちゃんを紹介されぬまま、譲さんは亡くなってしまった。