☆大地side☆



「望愛ちゃん、もっと笑えるでしょ?」


 ベッドに縛られたまましゃがみ込む望愛ちゃんに、俺は夢中でシャッターを押した。


 でも、譲さんが好きな望愛ちゃんの笑顔はこんなんじゃない!



「ラビー王子の話をする時は、もっと笑顔が輝いてるよ。望愛ちゃんならもっと笑えるから」



 望愛ちゃんの最高の笑顔を、僕が譲さんに届けるんだ!
 
 望愛ちゃんと同じ高校に入って、譲さんになりきって、望愛ちゃんに近づいて、好意があるふりを続けてきたのはこのためなんだから!