幽霊に乗りうつられたよう。

 瞳を灰色ににごらす大地君。


 薄ら笑いを浮かべながら、私の写真をパシャパシャと撮り始めた。



 顔を腕で隠しても


「望愛ちゃんの可愛い顔が見えなきゃ、撮る意味ないでしょ?」


 そう言って私の両手を左手で掴み、私の頭の上の壁に押しつけてくる。



 両手が捕らわれた私。

 横を向き、カメラから顔を背けることしかできない。