小学四年生の冬。
私は兄と遠足のお菓子を買いに駄菓子屋に出かけた。
その帰り道、公園に兄の友達が何人かで遊んでいた。
兄も少し遊んで帰るというので、ひとりでは帰り方もわからないし、私もそこに混ぜてもらって一緒に遊んでいた。
兄の友達のひとりが、兄が頭から血を流しているのに気づく。兄は木登りをしていて太い枝に頭をぶつけたらしく、血を流していた。
当の本人は気づいていなかったらしい。
大丈夫大丈夫と言ってまだ遊ぼうとする兄を、兄の友達が家まで送っていくから帰ろう、と帰宅を促してくれた。
兄も粘ったが、兄の友達の圧に押されて、兄の友達2人、兄、私、の4人で帰路に着いた。