《それでは、そろそろ移動するので廊下に並んでくださいー。》


ぞろぞろと各クラスから

生徒が廊下に出てきて

遠くのほうからは、もうすでにぐすん、と鼻を啜る音が聞こえた。


「……なんか、いよいよって感じだね、」

「どしたの突然、寂しい?」

「そ、そりゃあ、寂しいよ、」


私が言うと

別に卒業したって私達は変わんないよ、と

美海は私を安心させるように微笑した。