トントン。

「琴子ちゃん。いい加減に起きなさい」
おばさまの心配そうな声が廊下から聞こえる。

「はーい」
時計を見ると、午後1時だ。

重たい体を必死に起こして、私は部屋のドアを開けた。

「はい」
開いたドアの隙間からゴミ袋を渡された。

???
訳がわからずポカンと見ていると、
「自分で汚したんだから、片付けなさい」
おばさまにしては珍しく厳しい顔。

まあね、いくら土曜日とは言っても昼過ぎまで寝ていれば怒られて当然。
自分が悪いのだと自覚のある私は素直にゴミ袋受け取ると、麗と2人で部屋の片付けを始めた。