「そうだといいけど……」

桜河くんが私の力を受け入れてくれて、生涯隣にいてくれたら嬉しいし幸せ。まだ片想いなのにこんな少女漫画みたいなことを想像しちゃうなんて、おかしいなと自分でも思ってるけど……。

「頑張ってみるよ」

両想いになれるように、少しでも振り向いてもらえるように。



そして迎えた遠足当日。私は、ピンクのチャイナデザインでロング丈のワンピースを着ておしゃれを頑張った。

「桃ちゃん、その服可愛い!」

「ありがとう!華ちゃんのその服も可愛いよ」

服の話をしているうちに友達がゾロゾロと現れ、校庭にバスが到着する。先生が「バスにもう来たやつから乗れよ〜」と言われて移動していると、「桃ちゃん、おはよう!」と声をかけられた。

「桜河くん、おはよう」

初めて見た桜河くんの私服は、キャンプベージュのプルパーカーにアイボリーのパンツというカジュアルでラフなもの。でも、可愛らしい雰囲気がある。