「よりいっそ強くなれる。より、前を向いて進める。今、力がみなぎってます。俺。だからどうか、皆さん、温かく見守ってくれたらうれしいです。」
理久はもう一度深く深く頭を下げた。

そのあとも始終、微笑みながら理久は関係者からの質問に答えていった。

正直に、まじめに答える理久に、関係者からも温かな祝福の声や笑いが起きた。



そして・・・


「ただいま」
夜になって理久が家に帰ってきた。
その瞬間、麻衣は理久のもとに向かう。
自分の方に向かってくる麻衣に気づいた理久が慌てて麻衣の方に近づくスピードを上げた。