■頼りになる幼なじみ(Girl's side)



 頼りになる幼なじみがいる。



【そんくらい一人でやれ】

【できたら苦労しない】

【いっかい教えたろ。スマホのとき】

【忘れちゃった】



 彼を呼べば、たいてい数分でかけつけてくれる。


 歩いて数歩の距離に住んでいて


「――ったく。手のかかるやつ」


 不機嫌かつ口がちょっと悪いけれど

 いざというとき、わたしを助けてくれるんだ。


「ブレザー着てる! え、学校あったの?」

「あった」

「土曜日なのに?」

「模試」

「……モシ?」

「模擬試験」

「ふぅん」