「トイレットペーパーが尽きそうってことに深夜に気づいても」

「そんなあ」

「予想外に調味料のストック足りなくても」

「うっ……」

「電球の交換できなくても。ただ話し相手が欲しいときも。金輪際、俺を呼びつけるなよ」

「ごめんなさい!!!」


 思えば、本当に助けられてきた。

 頼りにしてきた。


「疲れて寝てるとこ、起こしたり。寒い日に呼びつけたり。雷が鳴りやむまで傍にいてって、頼んだり……」


 わたし、わがまますぎた?

 距離を感じるのは、このまま、疎遠になりたいから!?


「ハンセイ、シテマス。ダカラ。コンリンザイ……ナンテ」

「まあ。またなんかあったら。いつでも呼べや」


 へ?


「お前に振り回されんのは。とっくに慣れてんだよ」

「……アリガトウ、ゴザイマス」


 頼りになる幼なじみよ。


 去り方がズルい。