「でも、わたしのことを知らない人に出会うのは初めてのことだったから、なんかちょっと新鮮に感じちゃった」

「そっか〜。興味本位でいろいろと聞いてこられると、だれだって疲れるもんね」

「うん。だから、それに比べて一条くんは――」


と、彩奈と話していると…。


「ひらりちゃ〜ん♪」


廊下から声が聞こえて、反射的に振り返る。

すると、そこにいたのは隣のクラスの三好(ミヨシ)くんだった。