「ねぇ」


窓の外を眺めていると、急に声がした。

見ると、それは隣に座る一条くんからだった。


初めて、一条くんに話しかけられた…!


驚きと、少しのうれしさが入り混じりながら相づちを打つ。


「な…なに?」

「さっきさ、俺の名前呼んだよね。なんで名前知ってんの?」

「…えっ?」


そう言われて、思わずポカンとしてしまった。


なんでって、…このクラスになって1ヶ月。