逃げ出すよりも、先に考えることは生き長らえること!


相手の出方も知った上で次のことは考えよう!


生きてさえいれば、助けが来るかもしれないし逃げるチャンスがあるかもしれない。


そうリカは自分に言い聞かせた。


重々しい空気の中、滝沢は火を消すとポツリと話しだす。


滝沢『何故、俺がお前をここに連れてきたか分かるか?』


ふるふると首を横に振る。


滝沢『まぁ、お前は俺の事を知らないからな!』


えっ?!
今…何て??


混乱するリカを後目に、滝沢は続ける。


滝沢『そのうち分かる。』


不敵な笑みを浮かべながら、滝沢は窓に立った。


リカはますます分からなくなりながらも、今までの状況を整理してみる。


普段通りバイトから帰宅…
迂回路だった…


帰る途中LINEするも、いつもある返信が…あ、そうだ!ない?
おかしい


いつもなら洋太はすぐに既読になる。


気をつけて~先に帰ったとか返信してくるはずなのに…


そこまで考えた途端、
滝沢が電話を取る。


『そうか…。無事出頭したか…、あぁ、ご苦労。』


短い言葉ながらも、それがさっきの殺した処理?の話しか何かだろうとリカは察した。


滝沢『次はお前の番、じゃなきゃいいけどな。』


気づけば滝沢はリカの背後から、耳元で囁くようにボソボソと呟いた。


悪魔…