名前の呼び方が決まったところで私と前原くんは二人後ろについた。

「前原くん。ふたりとも可愛いね。」

「あぁ。いい顔してる。」


なんて会話をしながら、屋台を回っていく。

「ね、ねぇ千恵。ぼ、僕ね、実は今日
告白してみるつもりだったんだ。」


リっちゃんが不意に後ろを向き
私の耳元で囁く。


「え、そーだったの?」



「うん。けどね?
今日、回ってて、まだ言わないことにした。
だって、せっかく仲良くなれたのに、、。告白なんてしたら二度と話せなくなるよ。」



いや、両思いですよー。

と言いたいところではあるが。


「そっか。それはそれでいいと思う。
りっちゃんがやりたいようにしなよ。
私はそれを助けるだけだからさ!」


と、背中を押す。