な、なぜバレてる。てか、人間観察が趣味だとそこまで分かるの!

「え、えっとですね。実はうちの竜也もあの彼を気にしておりまして。」

「え!それは見られてるから、ですか?」


すると前原くんは首を横に振った。

「いえ、実は入学したてから竜也は図書館にさいりびたっているのですが、ある日いつもはいない人がいたそうでして。その彼が本を読みながら居眠りをしており、その寝顔がひどく可愛らしくて、一目惚れ、、。してしまったらしいのです。」


えぇ!そっちも一目惚れかい!!

それにしても、すごいな。今は偏見がないとはいえ案外身近に、同性を好きになる人がいるなんて。


でも、すごいなぁ。それでお互い好き同士!なんて運命と言えるよ。

すごい確率だよね。


一人でうんうん。としていると。

「あの、今更なんですけどお名前は?」

「あ!立川千恵です。りっちゃんも白川くんに一目惚れしたみたいなんです。」


「やっぱり。あの、よければ二人をくっつける仲間になりませんか?友達が幸せな姿をみたい。」


その提案は、魅力的だった。
大事な大事な幼馴染が、あんなに可愛く話す彼。

あの幸せそうな顔を、もっと見ていたい。


「はい。お願いします。」


すると前原くんはニコッとほほえみ
スマホをとりだして、

「では、連絡先を交換しましょうか。」


こうして、私達は連絡先を交換した。