「よしっ!じゃあさくさく係決めをしまーす。」
楓は、そう言うと黒板に係名を書き始めた。
「まず、役者から決めまーす。自薦、他薦問わずやりたい人は、挙手してね!じゃあまずは、『王子様役』」
「はーい!監督。高野君がいいと思います。」
一人の女子が手を挙げてそう言った。
「えー。私、中山くんの方がピッタリだと思う。」
別の女子がいった。
実は、大樹も女子から人気がある。顔もそこそこいいし、運動神経抜群、頭は、あまりよくないけど逆にそこがいいんだとか。
「二人は、どうしたい?」
楓は、冬夜と大樹に話を振ってみた。
二人は、顔を見合わせた。