ガタンガタン 電車の音がする。 新大はかおるちゃんの手をにぎって、ベンチから立ち上がった。 わたしが見送ることしかできないのは、あたりまえだったんだ。 二人と、いっしょに。 三人で、いっしょに。 ……そんな日々は、おしまいにするね。 二人が電車にのって、ドアがしまった。 二人には見えない、二人だけにせおわせてしまった、わたしのいないせかい。