奥の部屋に入ると武は楽譜を読みながらあたしを待っていて。

「武」

「おう」

それだけ言うと、武はスッと立ち上がり優しく笑ってあたしを無言で抱き寄せた。

フワリ、さわやかな香りがあたしの鼻を掠める。
あたしも真似して買ったくらい好きな「CK」の香水。

「ねぇ、何で呼んだの?」

そっと武の胸から顔を上げると切なそうな顔をした武。

「ヤろ?」

やっぱり・・・

「今日はシたくなっ・・・いっ・・・」

あたしの唇は武の唇で簡単に塞がれてしまった。

そして、武の舌はあたしの口内へと侵入して
あたしにどんどん甘い刺激を呼び起こす。

武の舐めていた飴の甘さと武のキスの甘さにあたしのカラダはどんどん疼いて。



さっき言ったことを撤回したい、
何もかも捨ててしまいたいとさえ、思う―・・・



「・・・抱いて?」



こうして、またあたしは足を開いてしまうんだ・・・