あたしの数少ないホントの友人、一木麻里はダブっている。
彼女もあたしと同様、友達がほとんどいないようだ。
相手とは常に一線を引いて接する。
それが、麻里のスタイル。
そんな麻里が好きで、あたしはいつも一緒にいる。

だけど。
さっきからあたしと麻里の間にいるこの目障りなヤツ、一木武(タケシ)。
クラスメートなんだけど…
あたしと一番相性のいいセフレでもある。

けど。
ヤツが苦手な理由はもうひとつ。



ガラガラッ…



教室の扉が開いた瞬間、それは始まる。