「あれ?これって夢?現実?」

夢にしてはやけにリアルで意識もはっきりしている。でも、時計を見ると時計の針はグルグルとものすごいスピードで動いていて、窓の外は太陽が出たり沈んだりを繰り返しているという非現実的なことが起きているので、おそらくこれは夢だ。

僕が夢だと認識した刹那、空中からシーフードパエリアやエビとアボカドの生春巻き、ローストチキンにカボチャのパーティーグラタンなどおいしそうなごちそうが現れ、テーブルの上に並べられる。しかし、僕の目の前に料理は置かれていない。

「さあみんな、ご飯にしましょう!」

「今日はすごいごちそうだな」

そう言いながら、母さんと父さんが手に取り皿を持ってやってくる。その後ろからリオンにエリカ、メルキュールにシャルロットにカズも取り皿を手にしてやってきた。そしてみんな、僕に見向きもせずに料理を好きなだけ取って食べ始める。

「これ、すっごくうまいな!」