我に返ってもう1回考えてみる。
透けてたよね? いや、え?




そもそもほんとに海里はいたの?
いるように見えたけど目を擦ってる間に消えた。
私の勘違い?




「まぼろし……?」





訳が分からなすぎて一旦寝ることにした。
そしたら頭も少しは整理出来るだろう。




今日はいつもより早めに浜辺に向かった。
私の方が先に着くかもと思いながら歩く。




すると、海里はすでにいた。




唖然と立っていると海里の方から声をかけてきた。





「凪紗? 立ち止まってどうしたの?」




「あっいや。 なんでもないよ」




笑いながらいつも通り海里の横に座る。