チャイムの音が、鳴りひびいた。




「予鈴鳴っちゃったね。そろそろ教室戻ろうか」



陸くんの顔には笑顔が戻っていて、すぐに頷く。



「う、うん!」



私は戻る準備をしながら、ずっと“シリウス”という言葉が気になっていた。

なんだろう、シリウスって……聞きたいけど、急に空気が凍りついたというか……。

陸くんの前で、聞いちゃいけないと察した。

また今度、こっそり響くんに聞いてみよう。

とりあえずわかったのは……生徒会とLOSTは、相容れない存在だということ。

でも、それなら……生徒会に入ることになった私も、響くんと蛍くんとは仲良くできないのかな……。


それは、悲しいな……。