いくらなんでも、学食がタダなんて……。も、もちろん、私としては食費が浮くから、ありがたいけど……!



「生徒会の活動を通して、“俺たち”は学園に貢献してるからね」



やけに俺たちを強調して、陸くんが返事をした。



「ほんま、嫌味な言い方しかでけへん奴やな」



ちっと、舌を打った響くん。

ほ、ほんとに仲が悪いんだな、響くんと陸くん……。



「ほら、ここが食堂やで花恋」



いつの間にか食堂に着いていたみたいで、前を見る。

う、うわぁっ……。

まるでホテルのレストランのような場所に、私は驚いて瞬きを繰り返した。

ほ、ほんとにこの学校、規模がおかしいよ……。

想像以上のお金持ち学校……こ、高校の学食じゃない……。



「ここでええか」



空いている席に、ジャケットをかけた響くん。



「俺たち買ってくるから、待っててね」