口調は少し荒っぽくはあるが、話をしてみれば誠実で真っ直ぐ熱く語ることもあれば優しく微笑み世間話をすることもあった。





そして何より、この青年は同年代の客層の中で群を抜いて容姿の整った青年であった。






名前も知らない、仕事も知らない。







何も知らないこの青年にさよが惹かれるのにそう時間はかからなかった。