そう。さよは自分のことを名前以外何も知らないのだ。




さよの記憶は3年前の夏からしかない。




見たこともない寺の客間で目が覚めた。




寺の前で倒れていたさよを住職が見つけ、寺まで運んでくれてたのだという。