浪士組内部は荒くれものが多く、派閥や面倒なことはいくらでもあった。 そもそも、浪士組とは、尽忠報国の志のある者ならば、誰もが受け入れられるという、隊士になるのに特別な資格はいらないうえ、志願した者には入隊すれば過去の犯罪における刑罰が無効化されるという利益を得ることが最優先である者もいたのだ。 最初からまとまりのある集団ではない。 町の人々が忌み嫌うのも理解できた。