私はそう、そこに居た。
確かにそこに立って、そこで喋っていた。
でもなぜか、そこに私の姿形私から発せられる音すら無かった。
一人にはなりたくない。が作ったお友達と、
お酒でしか洗い流せない話をした。
そこには何もなかったが、確かにお友達は存在する。
その安心感に私は喉をやいた。
目で見るもの全てが私の存在を小さくする。
耳で聞こえるもの全てが私の存在を否定する。

私は、
母とへその緒で繋がれたまま、
大きくなった。