☆☆☆
トイレの掃除具入れには予想通りモップが入っていた。
先に誰かに持っていかれていなくて良かったと安堵し、2人でそれぞれモップを持って廊下へ出た。
今廊下は静かだった。
でも、殺人鬼がどこから出てくるかわからない。
純也があたしの前をゆっくりと歩きだす。
あたしは後方を確認しながらそれについて歩き出した。
一歩歩くたびにシューズが床にこすれて音を立てる。
その音がうるさく感じて背中に汗が流れて行った。
トイレの水道で少し水分補給をしたものの、すぐに喉はカラカラになってしまう。
そろりそろりと階段まで来たとき、純也が足を止めた。
「どうしたの?」
小声で聞くと、純也が目で階段を確認するように促してきた。
身を乗り出した瞬間、灰色の目と視線がぶつかった。
咄嗟に叫んでしまいそうになり手で口を覆う。
灰色の目を持つ男子生徒が階段の途中で仰向けになり、口から血を流して死んでいたのだ。
誰かに突き落とされたのかもしれない。
あたしは一旦死体から視線をそらし、呼吸を整えた。
この学校内にはもっと沢山の死体がある。
その度に動揺していたら逃げ切ることはできない。
自分にそう言い聞かせて、あたしは純也に向けてうなづいて見せた。
ここをあがらないと2階に行くことはできない。
逆側の階段へ回るにはリスクが高すぎる。
行くしかないのだ。
トイレの掃除具入れには予想通りモップが入っていた。
先に誰かに持っていかれていなくて良かったと安堵し、2人でそれぞれモップを持って廊下へ出た。
今廊下は静かだった。
でも、殺人鬼がどこから出てくるかわからない。
純也があたしの前をゆっくりと歩きだす。
あたしは後方を確認しながらそれについて歩き出した。
一歩歩くたびにシューズが床にこすれて音を立てる。
その音がうるさく感じて背中に汗が流れて行った。
トイレの水道で少し水分補給をしたものの、すぐに喉はカラカラになってしまう。
そろりそろりと階段まで来たとき、純也が足を止めた。
「どうしたの?」
小声で聞くと、純也が目で階段を確認するように促してきた。
身を乗り出した瞬間、灰色の目と視線がぶつかった。
咄嗟に叫んでしまいそうになり手で口を覆う。
灰色の目を持つ男子生徒が階段の途中で仰向けになり、口から血を流して死んでいたのだ。
誰かに突き落とされたのかもしれない。
あたしは一旦死体から視線をそらし、呼吸を整えた。
この学校内にはもっと沢山の死体がある。
その度に動揺していたら逃げ切ることはできない。
自分にそう言い聞かせて、あたしは純也に向けてうなづいて見せた。
ここをあがらないと2階に行くことはできない。
逆側の階段へ回るにはリスクが高すぎる。
行くしかないのだ。