全員を見送った後、僕は体を反転させて走りだした。


もう1度学校へ戻るのだ。


そして今日は僕1人で先生を監視する。


痛いくらいに拳を握り締めて学校の近くの公園まで一気に走った。


心臓が早鐘を打ち、肺が圧迫されたように痛む。


それでも休むことなく今度は自転車に乗って学校へ向かった。


生徒が残っていると怒られるだろうから、門をくぐってからは細心の注意が必要だった。


誰もいないことを確認して、一気に職員駐車場まで移動する。


駐車場は砂利になっているから速度を落としできるだけ音が立たないようにした。


どうにか駐輪場に自転車を置き、身を隠すことができた。


香西先生の車はいつもの場所に置かれている。


後は先生が出てくるのを待つばかりだった。