☆☆☆
それから1時間が経過していた。
僕と啓治はとっくに合流していたけれど、大夢との連絡はつかないままだった。
大夢の家に連絡をしてみたけれど、まだ帰っていないという。
僕たちはその電話のときに顔を見合わせ、大夢がいなくなったことを伝えた。
すると大夢のお母さんは電話口で慌てふためき、それから僕たちの元へやってきていた。
「大夢がいなくなったってどういうこと?」
自動車でやってきた大夢のお母さんは青ざめた顔で聞いてくる。
僕たちは先生のことだけ伏せて本当のことを説明した。
バラバラに行動したのは行きたい場所が違ったからだと言った。
大夢のお母さんが青ざめたままだったけれど、しっかり事情を受け止め「わかった。大夢は私が探すから、あなたたちは早く家に戻りなさい」と言ってくれた。
それでも簡単に帰れずはずがない。
大夢を巻き込んだのは僕なのだ。
「もしかして先生に感づかれたか」
2人で自転車を押して帰路を歩きながら大夢を探しているとき、啓治が言った。
「まさか……」
「大夢は先生を見つけた。それから先生を尾行して、犯行現場を目撃した。だから誘拐された」
啓治が想像を働かせる。
僕は否定したかったが、できなかった。
その可能性は十分にあると思えた。
それから1時間が経過していた。
僕と啓治はとっくに合流していたけれど、大夢との連絡はつかないままだった。
大夢の家に連絡をしてみたけれど、まだ帰っていないという。
僕たちはその電話のときに顔を見合わせ、大夢がいなくなったことを伝えた。
すると大夢のお母さんは電話口で慌てふためき、それから僕たちの元へやってきていた。
「大夢がいなくなったってどういうこと?」
自動車でやってきた大夢のお母さんは青ざめた顔で聞いてくる。
僕たちは先生のことだけ伏せて本当のことを説明した。
バラバラに行動したのは行きたい場所が違ったからだと言った。
大夢のお母さんが青ざめたままだったけれど、しっかり事情を受け止め「わかった。大夢は私が探すから、あなたたちは早く家に戻りなさい」と言ってくれた。
それでも簡単に帰れずはずがない。
大夢を巻き込んだのは僕なのだ。
「もしかして先生に感づかれたか」
2人で自転車を押して帰路を歩きながら大夢を探しているとき、啓治が言った。
「まさか……」
「大夢は先生を見つけた。それから先生を尾行して、犯行現場を目撃した。だから誘拐された」
啓治が想像を働かせる。
僕は否定したかったが、できなかった。
その可能性は十分にあると思えた。