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翌日家を出たのは朝の8時頃だった。


本当はもう少し早く出て先生を監視したかったのだけれど、あまりに早く出かけるとお母さんに怪しまれるから、この時間まで我慢したのだ。


やっと家から出られたと思った時、電信柱の影から啓治がひょっこりと顔を出した。


「啓治!?」


驚いて声が大きくなってしまう。


啓治は黒い自転車を引いて近づいてきた。


「俺も一緒に行く」


そう言う啓治の自転車の籠にには買い物袋が乗せられていて、中には沢山のお菓子が入っていた。


「それは?」


「夜まで見張るんだ。必要だろ?」


お菓子を指差して言うと、啓治は自信満々に胸を張って答えたのだった。