そう思って僕は啓治と大夢に視線を向ける。


2人の足取りはさっきから重たい。


ダラダラとやる気のない足取りで体育館の入り口までやってくると、啓治が重たい扉を開けた。


一体なにを言われるんだろう。


不安で胸がいっぱいになったとき、お世話になった警官隊の人たちが集まっているのが目に入り、僕らはその場に立ち止まった。


警官隊だけじゃない。


先生たちも集まっている。


「早く、入って」


小川先生に促されて、僕たちは恐る恐る体育館へと足を踏み入れた。


まさか僕ら、先生にだけじゃなくて警察官にも怒られるんだろうか?


それとも逮捕!?


僕、先生のことゴルフクラブで殴ったから。


いろいろと悪い妄想が渦巻く中、警官隊の1人が僕らの前に立った。


「君たちにはいずれちゃんとお礼をしないといけないと思っていたんだ」


「え?」


僕ら3人は顔を見あせた。


てっきり怒られると身構えていたので、少し拍子抜けした気分だ。


それでも体から緊張感は抜けなかった。