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B組の教室に入ると千紗がいる気がしていたけれど、やっぱりそこに千紗の姿はなかった。


俺が早く来すぎたせいもあって、智恵理と栞の姿もない。


あの2人なら千紗の行動をなにか知っているかもしれない。


昨日は3人で居残りをしていたのだから。


そんな期待を持って2人が登校してくるのを待っていたのだけれど、時間ばかりが無常に過ぎていく。


結局3人とも姿を見せないまま、担任の先生がホームルームを始めてしまった。


「今日はみんなに大事な話がある」


先生が改まった様子で咳払いをし、クラス全体を見回した。


「実は昨日から小川さんと西角さんと岩吉さんの3人が家に帰っていないそうだ」


その言葉に俺は目を見開いた。


千紗だけじゃなく、智恵理と栞も家に戻っていないということなのだ。


さすがに教室内がざわめいた。


「仲がいいから、3人でどこか行ったんじゃない?」


「そうかもね。きっと遊んでるんだよ」


そんな言葉が飛び交う中、嫌な予感がして心臓が早鐘を打ち始めていた。