☆☆☆
その日はろくに眠ることができないまま朝を迎えていた。
7時のアラームを消してスマホを確認するが、千紗からの連絡は入っていない。
「どこに行ったんだよ……」
呟き、いつもより随分早いけれど制服に着替えをした。
このまま登校時間までのんびりしていられるほど、落ち着いていられなかった。
キッチンで焼いていないパンをほお張り、そのまま玄関へ向かう。
「久典、そんなに慌ててどうしたの?」
靴を履いているときに母親が追いかけてきて、そう声をかけた。
「昨日の晩から千紗が家に帰ってないんだ。連絡も取れないし、ちょっと早く出て近所を探してから行く」
俺の言葉に母親が目を丸くするのがわかった。
「千紗ちゃんが帰ってないって、どういうこと?」
「わからないんだ。じゃ、行ってきます」
まだなにか聞きたそうな母親をその場に残して、俺は家を飛び出したのだった。
その日はろくに眠ることができないまま朝を迎えていた。
7時のアラームを消してスマホを確認するが、千紗からの連絡は入っていない。
「どこに行ったんだよ……」
呟き、いつもより随分早いけれど制服に着替えをした。
このまま登校時間までのんびりしていられるほど、落ち着いていられなかった。
キッチンで焼いていないパンをほお張り、そのまま玄関へ向かう。
「久典、そんなに慌ててどうしたの?」
靴を履いているときに母親が追いかけてきて、そう声をかけた。
「昨日の晩から千紗が家に帰ってないんだ。連絡も取れないし、ちょっと早く出て近所を探してから行く」
俺の言葉に母親が目を丸くするのがわかった。
「千紗ちゃんが帰ってないって、どういうこと?」
「わからないんだ。じゃ、行ってきます」
まだなにか聞きたそうな母親をその場に残して、俺は家を飛び出したのだった。