はぁ…とため息をついて、早足で高校に向かった。


余計なことを考えないように。


***


「雫ちゃんおはよ〜!って、わあっ!?どうしたのクマ…?!」


教室に入るなり、声をかけてきた千夏がギョッとした。


そんなに酷い顔してる?私。


「こ、コンシーラーどこにあったっけ…!?えっと〜…あっ、あったあった…!」


自分のポーチからコンシーラーを取りだした千夏は、私の腕をガシッと掴む。


「よし、トイレに直行!」


「えっ…ちょ、ちょっと待って千夏…!」