「雫ちゃん、お風呂沸いたから先入っちゃっていいわよ〜」


キッチンから聞こえた結月さんの声が私の耳に入った。


「はい、ありがとうございます」


「よしっ、じゃあ一緒に入ろ…」


「だからバカなの?」


ソファで私にくっつきながらテレビを見ていた結弦が、そう言いながら立ち上がろうとする。


「昔はいっぱい入ってたじゃん…!」


「っ…今と昔を一緒にしないで」


そんな昔のことを出されたら、恥ずかしくなってしまう。


…今、結弦に見せられるような体じゃない。


何より、恥ずかしすぎて無理。