「えっ…」


何それ…聞いてないよお母さん…!


驚く私を気にせず、話し続ける結月さんは、心做しか嬉しそう。


「だから、雫ちゃんは今日うちに泊まっていって?夜ご飯もあるし、寝る部屋だって用意できてるからね」


ニコッと微笑む結月さんは、女の私でもドキッとしてしまうほど綺麗。


って、そうじゃない。


「で、でも悪いです…」


家には、今私とお母さんの二人暮らし。


お父さんは違う県に出張中で、1ヶ月くらい帰ってきていない。


だから、お母さんも私を家に1人にさせるのが嫌なのだろう。