「……勉強やだ」


そっぽを向いて一向に進まない。


これをいつもやっていると思うと、頭痛を覚える。


「…はぁ。結弦は勉強しないし、ここにいる必要ないよね」


「え…」


「私、千夏と今から遊びに行こうかな。きっと、退屈してるだろうし。うん、そうしよ」


そう言って立ち上がろうとすると、ガシッと腕を掴まれて。


「ま、待って雫…っ!ごめんねっ、勉強するからどこにも行かないで…」


泣きそうになりながら私を説得する。


これも、毎度のこと。


「じゃあ、ペン持ってまえのテスト範囲のページ開いて」