私のことを妹扱いするくせに、こういう時だけ弟に成り下がる結弦。


…それが、私の目に可愛く映ってしまうから。


「…ほんとに、今回だけだからね」


「雫ありがとう〜っ!」


こうやって承諾してしまう。


「じゃあ、今日から僕の家でお勉強会ね!」


この“お勉強会”も、まともになることなんてほとんどない。


結弦が私にくっついて終わるのが3日ほど続き、残りの2日で一気に詰め込む。


一緒にいれるのは嬉しい。


でも、どうせ放課後を過ごすならどこかで寄り道したりして。


幼なじみを意識しないどこかへ行きたい。