「あっ、雫ちゃーん!おっはよ〜!」


教室に入ると、いつもの明るく元気な声が私の気分を晴れやかしにした。


「おはよう、千夏」


青木千夏こと千夏は、私の唯一まともに話せる友達。


高校に入って、同じクラスになった私に初めて声をかけてくれた子。


毎日元気いっぱいで、一緒にいるこっちまで明るくなってしまう。


そんな彼女には、私が結弦を好きだってことを話している。


たまに相談に乗ってくれるけど、本当に親身に聞いてくれて、いつも感謝している。