「あーもう、素直な雫可愛い〜!」


いきなり叫び出して、私にガバッと抱きついてきた結弦。


…っ、それは予想外。


「ちょっ、離してっ!」


「なんでよ?僕たちが周りの目を気にする必要ないでしょ?見せつけとけばいいの」


結弦は思い立ったらすぐ行動に移すタイプだから、人からどう見られていようがお構い無し。


公衆の面前でこんなことしたって、なんとも思わない。


人の嫌がることとかは絶対しないけど、こういうところがあるからかなり厄介。


「ここ、学校…っ!」


「だって、こんな可愛い雫をほっとけないもん…っ!誰にも見せたくない…!」