支度も終わり
「じゃあぽっちゃん、お留守番よろしくねー」
ひまわりが手を振ると
「にゃにゃにゃんにゃにゃにゃにゃ〜」
とぽてとも手を振った
人間だろもはや……
「楽しんできてねーって言ったのわかる?」
「……なんとなく?」
ひまわりと一緒に居るとこういう不思議な事が起きるから飽きないんだよなー
そして俺とひまわりは
懐かしい駅に降りる
懐かしいと言っても毎年帰ってんだけどな
でも毎年違う変化が見られる
「お、ここまだあんのか」
俺とひまわりはある公園に立ち止まる
それは人気の少ないトンネルしかない公園だ
昔は何気なく遊んでた公園だけどなんだかんだでこの公園にはお世話になったな
いつも俺とひまわりを繋げ合うのはこのトンネルだった
たまたまひまわりがこのトンネルに出入りしてたからそうなったんだろうけど
俺までこのトンネルに入ってひまわりを待つとは思わなかったな
「相変わらず殺風景だね」
「ひまわりもそう思ってたのかよ!」
「うん、だって中の薄暗い感じが好きなだけだからね」
「中に入るか?」
「え?もういいや」
「いいのかよ」
「だってもう私たちこの中に入らなくても会えるでしょ?」
「確かにな」