俺は水瀬を体育館のステージ裏に連れて行く
「あー!遥香いた!?
早く着替えて準備して!もう15分もないよ!」
湯山はバタバタと慌てていた
「うん!ごめんね」
水瀬はトイレで着替えを済ませて
ステージに立つ
カーテンで塞がってるため会場がどうなってるかはわからない
けどステージに立つと緊張感が一気に押し寄せてきた
「………」
水瀬の方を見てみると
まだ何か思い詰めているようだった
「水瀬…」
「……ん?」
「楽しもう!!」
「……そうだね」
水瀬は笑ってくれていた
そうだ、その笑顔が見たかった
すると
ゆっくりとステージのカーテンが開く
ついに……
目の前にはたくさんの人達が俺と水瀬を見ている
「おーい!ふーまー!見えてるよー!
遥香ちゃんも見えてるー!かわいー!」
ひまわりが目の前に居た
……安心した
何故か俺はいつも通りの気分でリラックス出来ている
ひまわりが目の前にいるからだ
制服に着替えてしまってるのは残念だ
俺と水瀬は最初のセリフに入る
風香
「私には幼なじみがいる」
遥馬
「いつもうっとうしい幼なじみだ」
風香
「うっとうしいってーほんとは嬉しいくせにー」
遥馬
「離れろ!」
ナレーション(雛)
「離れろ…そう言った遥馬の目の前で
風夏は本当に遠くへ行ってしまった」